「こま型日時計」で時間のしくみを知ろう!/「地球ものがたり」で生命の神秘に迫る!

前回紹介した「太陽ものがたり」に続き、同じく7月配布の教材「こま型日時計」、そして5月配布の「地球ものがたり」、「アノマロカリス」の教材をレポートします!

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付属の方位磁石を指定の位置に置いて、南北をそろえて日時計を置こう。
―日食は、お天気があまり良くなくて、残念な地域が多かったですね。3年後の金環日食に期待しましょう! それでは気をとりなおして、前回の「太陽ものがたり」と同じ7月配布の教材「こま型日時計」の紹介にいきましょうか? 影で時刻がわかる日時計ですね。

先生: 自分の住んでいる場所の緯度に合わせて竹ひごの角度を調整した日時計を、方位磁石の南北と日時計の南北をそろえて置いてごらん。すると時間がわかるから。


―えっと、12時20分のところに影が出てますね。あれ? でも、時計はまだ12時ちょうどですよ?

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明石の真上に太陽がある正午。明石より東にある相模原では、太陽は真上を少し通りすぎてしまっている。
先生: そう。なんでだと思う? それはね、日本の標準時刻は兵庫県明石の真上に太陽が来た時が正午になる、と決められているからなんだ。でも、YAC本部のあるここ相模原市は、明石より東にある。つまり明石より太陽が少しはやく真上に来るよね。だから、相模原ではすこし前に太陽は真上を通りすぎてしまったんだ。ここ相模原での正午は、20分前だったんだよ。でも、日本の中でいろいろ時間が違ってたら不便でしょ? だから日本の真ん中にある明石の真上に太陽が来たときを日本全体の正午にしましょう、って決めたんだ。これを「中央標準時」というんだ。時計はこの中央標準時になっているからなんだよ。


―東京と大阪で時間が違っていたら不便ですもんね。遠く離れた外国での時差は、この差が大きくなったものなんですね。

先生: その通り。この日時計は今、相模原の「地方時」を差しているから、中央標準時を知りたい時は、日時計が指している時刻から、(明石の東経135度-自分のいる場所の東経)×4分した時間分を時差調整すればいいんだよ。


― 135(明石の東経)-約140(相模原の東経)×4分=-20分。ホントだ! 20分引くと、時計の時刻と合いますね。でも、何故4をかけるんですか?

先生: 地球は24時間で360度まわるよね? 1440分(24時間)÷360度で太陽が1度傾く時間がわかる。つまり、太陽が1度傾くのには4分かかるからだよ。せっかく皆既日食で太陽や月と地球の動きに注目が集まったから、この機会に時間の原理も勉強できたらと思ってね。ホントは、季節などによっても時間は微妙に変わってくるんだけどね。時間についてもっと詳しく知りたくなった子はいろいろ調べてみると面白いと思うよ。


―さて、次は5月に配布された「地球ものがたり」と「アノマロカリス」について教えてください。

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生命進化の様子が年表に。それぞれの時代ごとに繁栄した生き物のイラストが盛りだくさん!
先生: 生命を作る物質はすべて宇宙からきたんだよ。もとをたどればすべてはビッグバン。ここで水素やヘリウムがうまれて、核融合をくりかえし、酸素やチッ素や鉄などができた。こうした物質が結びついてできた化合物に、ある時"命"というものが吹き込まれて生命体が誕生したんだ。つまり、僕たちの身体を構成するものはすべて宇宙からやってきたんだよ。そう考えると、"命"って不思議だよね。"命"って何なんだろう、と僕も教材を作りながら、ホントにいろいろ考えてしまったよ。「地球ものがたり」では生命の歴史を学ぶとともに、命の不思議についていろいろ考えてもらいたいな。


―ホント、生命なんだろう。どんな風にして、化合物が生命になったんですかね?

先生: 生命の定義は「子孫を残す」とか、「ガス代謝をする」とか、いろいろ言われているけれど、その最初の生命がどのようにして生まれたのかは、まだよくわかっていないんだ。


―イラストぎっしりの年表はワクワクしますね。中生代の恐竜などはなじみがありますが、原生代、古生代の生き物はよく知らなかったのでビックリです。とても不思議な形をしていますね。原生代は生物の種類がとても少なかったんですね。

先生: いや、そうとはいえないね。原生代の生き物は固い殻や骨格などがないから、化石が残らないんだ。だから、どんな生き物がいたのかほとんどわかってない。偶然少しだけ痕跡が残っていたものしか調べようがないからね。実際はもっと色々な種類がいたと思うよ。古生代に入ると、食う食われるかの時代になるから、身を守るために固い殻を持つ生き物があらわれはじめる。やっと化石が残るような生き物が少しづつ増えてくるんだね。次に、古生代の中頃、外側に殻を持つのではなく、身体の中に骨格を持つ"脊椎動物(せきついどうぶつ)"が登場するんだ。そうすると骨格の上にどんどん肉をつけていけるから身体を大きくすることができたんだね。そして、恐竜みたいな大きな生物が生まれたんだよ。


―古生代の生き物の中でも、今回ペーパークラフトになっている「アノマロカリス」はとても目立ちますね。エビみたいだけど、ヒレがたくさんあるし、頭には大きな触手が2つ付いてますし。

先生: エビのようだけど、現在生きている生き物とはまったく違う系統の生き物と言われているよ。 この時代最大の生き物で、最強の捕食者だったんだ。


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組立前のパーツを並べてみるだけで、その大きさがわかる。左上の小さな銀色の丸が100円玉です。
ーこのペーパークラフトも大きいですもんね。作りがいがある(笑)。

先生: 殻やヒレの構造もなるべくリアルに再現したいと思ってね。あと大きさもなるべく実物に近いものにしたいと思ってできる限り大きくしたよ。10数cm〜60cmくらいだったと言われているから、大きいものはこのペーパークラフトの倍くらいの大きさのものもいたんだよ。


―これまでのYAC教材史上でも、最大かもしれませんね(笑)。目玉や触手の部品など、なかなか手ごわいですが、頑張って作ってみます! 

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こちらが完成した状態。台座にのせてできあがり。まわりには同じ時代に生息していた海綿の仲間「ヴァウヒア」を飾ろう。
先生: あんまり簡単に出来てしまっては面白くないでしょ(笑)。完成したら、ヒレや身体を動かしてみてどのように泳いでいたのか、などを考えてみよう。それじゃあ、また、次回の教材道場で!

宮崎總一(みやざき そういち)
日本宇宙少年団理事、全国中学校理科教育研究会顧問。東京都公立小中学校の理科教諭校長を経て、平成8年退職。この間、文部科学省学習指導要領作成委員、東京都および全国中学校理科教育研究会会長などを務める。退職後は、NASDA/JAXA「コズミックカレッジ」などの事業企画・運営のほか、YAC副本部長として、YAC機関誌「ジュニア・サイエンティスト」(平成19年3月をもって休刊)編集、YACリーダーズセミナー企画・運営などに携わる。現在、YACオリジナル宇宙学習教材の開発を担当。
 

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